プロジェクト
泉区プランとは
横浜市都市計画マスタープラン泉区プラン改定業務
泉区プランは、20年後を見据えた泉区の基本的な都市計画の方針を示すものです。
少子高齢化や社会経済状況など横浜市を取り巻く状況が大きく変化してきたため、横浜市では、横浜市全域に関する「全体構想(全市プラン)」を平成25年3月に改定しました。改定された「全体構想」との整合を図るため、横浜市内の各区において「地域別構想(区プラン・地区プラン)」の改定が進められています。平成17年2月に策定された泉区プランも、平成25年の全体構想改定を受けて、改定作業を進めており、平成28年10月に公表予定です。
泉区プランの改定にあたっては、泉区の現況を把握するとともに、泉区地域協議会※1においてまちづくりの課題やまちの将来像について議論しました。そこで提出された意見書や、平成26 年(2014 年)度に実施した泉区区民意識調査結果を受けて、平成28年(2016年)度に改定素案を作成しました。また、素案、原案について、広報よこはまやホームページなどを通して、広く区民意見を募集しました。
今後、市民意見募集の結果を踏まえて、改定案を作成したのち、横浜市都市計画審議会へ付議し、改定泉区プランを確定します。
※1:区政運営、区の事務事業及び地域に関わる区の施策について意見を述べます。また、地域の課題解決について情報交換を行い、区内12地区で活動している地区経営委員会の活動に反映させる役割を担っています。
改定泉区プランでは、重点的な取り組みが求められる項目として、「土地利用」「交通」「環境」「防災等」の4つの分野に分けて、それぞれの課題と方針を検討しました。
「土地利用」では、泉区の特徴である区域の約半分を占める市街化調整区域について、樹林地や農地を保全しつつ、地域の実情に応じた対応を図ります。また、将来の超高齢社会や人口減少社会に対応した集約型の都市構造を形成するため、鉄道駅を中心とした機能充実(生活拠点の形成)を図ります。
「交通」では、都市計画道路等の道路ネットワークの整備推進や、高齢化社会に対応した道路空間のバリアフリー化、バスを始めとした公共交通の利便性の向上を図り、誰もが安心して移動できる交通ネットワークづくりを目指します。
「環境」では、泉区の特徴である豊かな水と緑を守るため、水辺空間、緑、農地について、保全の取組や環境整備、維持管理に係る担い手の育成・支援を図ります。また、地球環境問題に対する取組として、環境負荷の少ないまちづくりを推進していきます。
「防災等」では、地震や水害への対策として道路拡幅や河川改修等の環境整備とともに、地域の防災・防犯力の向上を図り、総合的に災害に強いまちづくりを目指します。
横浜市泉区は、横浜市の西部に位置する郊外部の住宅地ですが、区域の約半分が市街化調整区域で、樹林地や農地、水辺などが残る自然豊かな環境を有する地域です。
かつての泉区は、境川などの河川を中心とした水田、養蚕のための桑畑が広がる農村地帯でしたが、昭和10〜20年代に軍需品の工場や社宅が立地したことで人口が増加し、横浜伊勢原線沿道を中心に急速に市街化が進みました。昭和50年〜平成10年頃にかけて、相鉄いずみ野線と市営地下鉄1号線が延伸されたことで、交通利便性が向上するとともに、鉄道駅や都市計画道路沿道を中心とした宅地化がさらに進みました。
平成26年には、深谷通信所が米軍から返還され、跡地利用の検討が進められています。また同年、ゆめが丘・下飯田駅周辺地区において土地区画整理事業が認可され、新たなまちづくりが始まっています。
泉区プランで示した基本理念や方針の実現のためには、区民、事業者、行政の三者の協力・連携が重要となります。区民は地域のまちづくりの主体であり、区民主体のまちづくり活動が期待されています。
事業者は、まちづくりの方針に基づく施策や区民主体のまちづくり活動に協力また貢献する役割が期待されます。また、行政はまちづくり活動への支援やまちづくりに関する事業の調整を行っていきます。
三者がそれぞれの役割を担い、互いに協力・連携して、泉区プランを指針とした、水と緑が豊かな泉区の特性を生かし、誰もが安心して快適に住み続けられるまちづくりを推進していきます。